日本アイ・ビー・エム株式会社 データセンター
ニーズの高まりで、運用部門の再編が急務!
IBMの課題を解決に導いたソリューションとは?
日本アイ・ビー・エム(以下、IBM)は、主力事業である「戦略的アウトソーシングサービス」のキャパシティを増大するため、運用部隊である「コマンドセンター」をSTNetのデータセンターPowerico内に開設。サービスの戦略拠点として稼働開始している。データセンターの選定に当たっては、災害リスクの低い立地や建物の堅牢性、電源設備など、多くの条件を基に100以上の候補から検討したが、実は特に決め手となったポイントがあったという。そのポイントとは——。

Before
- 主力事業の高まるニーズを背景に、キャパシティを増大するため運用部門の再編が急務だった。
- メインフレームの技術者の絶対数は少なく、優秀な人材の確保に苦労していた。
After
- コマンドセンターをデータセンターPowerico(パワリコ)内に設置。
災害リスクの低い立地と高品質な施設を活用することで、運用体制を迅速に構築できた。
アウトソーシングのニーズが拡大・立地や設備を評価しPowericoを採用

IT業界を代表するソリューションベンダーであるIBM。同社は長年、「戦略的アウトソーシングサービス」を主力ビジネスの1つとして展開してきた。「このサービスでは、情報システム部門の運用負荷、およびシステム運用コストを削減し、より戦略的なIT投資を可能にするためのお手伝いをしています」と同社の下野 雅承氏は説明する。
特に3.11以降は、BCPを目的としたサービスへの引き合いが増加。そこで同社はサービスを拡充するため、STNetの「Powerico(パワリコ)」を新たな拠点として採用した。Powericoは、免震構造や物理セキュリティ、冗長化された電源設備など、企業システムの運用に必須のインフラを揃えたデータセンター。過去80年間、震度6以上の地震がない※香川県高松市という立地も、利用者から評価を得ている。
「3.11以降、お客様にとって、災害に強い拠点の拡充は喫緊の課題でした。そうしたニーズに応える上で、Powericoが最適解だったのです」と同社のヴィヴェック・マハジャン氏は言う。
※気象庁 震度データベース(過去80年間)運用センターの再編に当たっては STNetが提案したサービスを活用
Powericoの稼働後、次なる課題として浮上したのがサービスを担う運用部門の再編だ。
「アウトソーシングサービスは、設備インフラと人的オペレーションのどちらが欠けても成立しません。そのため当社は、24時間365日のシステム監視や障害時対応、セキュリティ対策などを行う運用部隊として『コマンドセンター』を設置しています(図)。このコマンドセンターも、ニーズの高まりにあわせて再編が急務になっていたのです」(下野氏)。そこでIBMは、コマンドセンターの新たな拠点をPowerico内に併設することで、インフラとオペレーションが一体となった、効率的なサービス運営が実現できないかと考えた。
顧客システムの運用・監視などを24時間365日体制で行うオペレーションセンター。インシデントの問題分析・修復などの高度なサポートにも対応しており、顧客はシステム運用負荷を大きく削減することが可能だ
この要望に応えたのがSTNetだった。STNetは、スキルフルなオペレーターがIBMの運用管理者のもとでシステムの運用サービスを提供することを提案。これによりIBMガバナンスを利かせた運用体制を迅速に構築することが可能となった。これが、コマンドセンター設置先を決める最大の決め手になったという。
これについて、下野氏は次のように語る。「STNetは、電力会社のシステム運用を、30年以上にわたり行ってきた実績を持っています。極めてミッションクリティカルなシステムの運用経験を持つスタッフに任せられる点は、大きな魅力でした」。
またIBMは、技術力の中でも、特にメインフレームに関するスキルを重視した。なぜなら、同社のアウトソーシングサービスでは、金融機関の勘定系システムをはじめ、メインフレームの顧客システムを多数扱っているからだ。
「メインフレームは今後もなくなることはないでしょう。しかし、オープン系に比べて技術者の絶対数は少なく、優秀な人材の確保にはいつも苦労していました。その点STNetは、IBMのメインフレームのユーザー企業でもあり、経験豊富なエンジニアを多く抱えています。これなら安心して任せられると感じました」とヴィヴェック氏は言う。
ガバナンスを利かせた体制を確立 今後もサービスは随時拡充していく

こうしてIBMは、2016年1月に運用管理者を常駐させたコマンドセンターをPowerico内に立ち上げた。必要な技術者のアサインや新たな人材の採用・教育、現場でのスキルトランスファーといったプロセスは、IBMガバナンスのもと経験豊富なSTNetのスタッフとの連携によってスムーズに進められたという。
同社は、コマンドセンターの運用が軌道に乗った後も、継続的にサービスを拡充していく方針だ。「運用スタッフの増員をはじめ、お客様の要望に即応できる体制を整えていきます。Powericoを新たな“武器”として、お客様のIT戦略サポートとビジネス発展に一層貢献していきたい。成果が見えてくるのは少し先ですが、質の高いサービスが実現できると期待しています」(下野氏)。
Powericoの強みを引き出すことで、新たな戦略拠点を立ち上げたIBM。インフラとオペレーションの両面におけるSTNetのサポートが、さらなるビジネス拡大の足掛かりとなるだろう。
※掲載している所属部署名、役職名は2016年1月時点のものです。日本アイ・ビー・エム株式会社 データセンター様
課題 | 運用最適化とコスト削減 |
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業種 | 情報通信業、卸売・小売業 |
URL | https://www.ibm.com/jp-ja |
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