ネットワークセキュリティとは?企業が直面するリスクと対策の全貌を解説!

課題解決のためのノウハウ
Webサービスの開発、提供をしている企業はもちろん、自社のWebサイトやECサイトの運営をしているあらゆる企業で起こり得るリスクのひとつが、サーバーダウンです。サーバーダウンを起こす理由はさまざまで、完全に防ぐのは容易ではありません。しかし、できる限りの対策をすることで損害を最小限に抑えることは可能です。そこで今回はサーバーダウンが起きる原因や発生のリスクを解説したうえで、あらかじめ対応しておきたい防止策をお伝えします。企業のサーバー管理を担当する方は、ぜひ参考にしてください。
サーバーがダウンしてしまう原因はさまざまですが、そのなかでも主なものとして挙げられるのは次のとおりです。
サーバーダウンが起こる原因として多いのが、自社WebサイトやECサイトに一気にアクセスが集中するケースです。例として、自社がテレビで紹介された、有名人が自社商品をSNSに投稿したなどがきっかけでアクセスが集中し、想定以上のアクセスがあることでサーバーに負荷がかかり、ダウンするということが考えられます。
サーバーが故障すれば、機能が停止してしまうためサーバーダウンが起こります。例えば、地震や台風などでサーバーラックが倒壊してしまった、サーバー機器が劣化してしまったなど、物理的にサーバーに障害が起きた場合です。また、オフィス近辺で落雷があった際にも、電磁波や電圧サージなどの影響でサーバーに障害が発生する可能性があります。
サイバー攻撃もサーバーダウンが起きる原因のひとつです。例えば、大量アクセス、不正データ送信などサーバーに負荷をかけてサービスを停止させるDoS攻撃、複数のコンピューターから同時にDoS攻撃を仕掛けるDDoS攻撃などが考えられます。
このほか、ブラウザのリロードを繰り返すことでサーバーに負荷をかけるF5攻撃、ネットワークに不正侵入してデータ破壊や動作妨害を行うマルウェア攻撃などもサーバーダウンの要因です。
ソフトウェアの設定ミスや不具合など、人為的ミスによるサーバーダウンも少なくありません。また、保守管理を怠ってハードウェアや電源ユニットを交換せずに使い続けたために、故障しダウンしてしまうというミスもあります。
サーバーダウンは企業にとって大きなリスクが生じます。具体的には次のとおりです。
例えば、自社サイトを経由して行う業務に支障が出て、仕事を進めることができないのはもちろん、顧客に迷惑をかけるという事案も発生する可能性があります。また、学生が就職活動を行う時期に自社Webサイトがダウンしていれば、企業情報の閲覧や資料請求ができなくなり、人材獲得の機会を失ってしまうということもあり得るでしょう。
また、ECサイトであれば、買い物ができなくなるため売上ダウンにつながるでしょう。さらにアクセスできない状態が長期化すれば、取引先や顧客の信頼を失ってしまうリスクもあります。
メールサーバーがダウンしてしまえば、メールの送受信もできません。WebサイトやECサイトにアクセスできなくなるのに加え、メールの送受信もできなくなれば、ビジネスに大きく影響するでしょう。
会計システム、販売管理システム、生産管理システムなど、企業や団体の基幹系システムのサーバーがダウンした場合、業務がストップし、企業活動に重大な影響が出てしまいます。サプライチェーンやEDI(電子データ交換)に関するサーバーダウンであれば、ほかの企業にも影響が広がります。
サーバーダウンが起きてしまえば、企業として多くのリスクを抱えることになります。そのため、企業はサーバーダウンを防止したり、被害を最小限に抑えたりする対策が欠かせません。ここでは、サーバーダウンを起こさないために必要な対策を解説します。
サーバーダウン防止策として、サーバーのメモリ増強や現在よりも処理能力の高いCPUを導入するなど、サーバーのスペック向上は効果的です。アクセスが集中した際に、サーバーがダウンしてしまい業務が中断するリスクが軽減されます。
サーバー台数を増やしてアクセスを分散させる、サーバーダウンに備え予備のサーバーを用意する、ロードバランサを用意して負荷を分散させるなど、サーバーの冗長化を行います。これにより、アクセス集中以外にもハードウェア障害、故障などにも対応可能です。
定期的な繁忙期がある場合やテレビ・雑誌で紹介された場合など、アクセス集中が予測できる場合は、事前にアクセス制限を実施することが欠かせません。また、サイバー攻撃や災害などでサーバーが停止した場合にも、アクセス制限を行うことで被害の拡大を抑える効果が期待できます。
定期的なデータのバックアップも、サーバーダウン対策として重要なポイントです。万が一サーバーダウンしてしまっても、復旧にかかる時間を大幅に削減できます。
ファイアウォールやウイルス検知、EPP、EDRなどのソフトを使ったセキュリティ強化により、サイバー攻撃によるサーバーダウン防止、被害軽減を実現させます。
自社内のサーバールームでセキュリティ対策や保守管理を徹底するには、時間やコスト、人手の問題から難しいケースも少なくありません。そこでクラウドサーバーを利用することで、サーバー管理の手間を軽減しつつ、サーバーダウンのリスク低減も実現させます。
前項で挙げたようにサーバーダウンを防ぐにはさまざまな対策が考えられますが、なかでも特におすすめなのがクラウドサーバーの利用です。その理由としては次の点が挙げられます。
クラウドサーバーの多くはオプションでロードバランサが用意されているため、アクセス分散の実現も比較的容易です。また、リソースの追加も可能なので、自社でサーバーを増強するよりも低コストでアクセス分散が行えます。
クラウドサーバーでは専門のスタッフが定期的に保守点検を行うため、ハードウェアが老朽化する前に更新や交換を行うことができます。
サーバーの場所が公開されている場合に限りますが、自然災害の影響を受けにくい立地かつ堅牢性のあるデータセンターであることを確認し、そこにあるクラウドサーバーを選択すれば、自然災害からサーバーを防護できます。自社にサーバーを設置しないことでBCP(事業継続計画)にもつながるでしょう。
利用するクラウドサーバーによっては、高レベルのセキュリティ対策が施されています。また、オプションでも多様な監視サービスがあるため、自社でセキュリティ対策を行うよりも、安心してサーバーを活用することが可能です。
自社のファイルサーバーごとクラウドに移行する方法について、詳しくは「ファイルサーバーをクラウドに移行するメリット・デメリット、移行のポイントを解説」をご覧ください。
IT企業であるかどうかにかかわらず、自社WebサイトやECサイトはビジネスを行ううえで欠かせないもののひとつです。しかし、サーバーダウンが起こればそれらのサイトにアクセスできなくなるだけではなく、メールの送受信もできません。その結果、売上低下だけではなく社会的な信用失墜につながってしまう可能性も高まってしまうでしょう。
サーバーダウンを防ぐにはさまざまな対策が考えられますが、そのなかでもポイントとなるのはクラウドサーバーの利用です。サーバーダウンによって発生する、Webサイトにアクセスできない、メール送受信ができない、売上低下、信用失墜などのリスクの、ほぼすべてが解消されます。
ただ、ひと口にクラウドサーバーと言ってもその種類も多様です。そのため、サーバーダウン防止につながる対策がしっかりと施されているクラウドサーバーの選択が欠かせません。そこでおすすめなのが、STNetが提供する「STクラウド サーバーサービス[FLEXタイプ]」です。
アクセス分散化を実現する自由度の高いリソース追加や高レベルのセキュリティ対策、堅牢性の高いデータセンターでの運用などでサーバーダウンのリスク低減を可能にします。サーバーダウン対策でお悩みの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。