失敗しないデータセンター選び
5つのポイント
~安全かつ効率的なデータ活用を可能にするデータセンター選定のポイント~
課題解決のためのノウハウ
いまや、企業が事業運営にデータを活用することは当たり前となっています。総務省公開の資料によると、企業向けアンケート調査でデータ活用に取り組む目的を聞いたところ、「労働生産性の向上」、「業務プロセスの改善」、「既存製品・サービスの品質の向上」が上位にあがり、それぞれ6割を超える回答となっています。
そこで重要となるのが、データの保護であり、システム障害が起きてもすぐに復元を可能にするシステムバックアップです。今回は、企業にとって欠かせないシステムバックアップについて、重要性や具体的なバックアップ方法をお伝えします。
参照:AIネットワーク社会推進会議AI経済検討会報告書|総務省
システムバックアップに有効なデータセンター選定のポイントについては、こちらの資料をご覧ください。
コンピューターシステムにあるデータや設定、ソフトウェアなどの保護を目的として行うシステムバックアップ。OSやアプリケーションを丸ごと保存することで、データの損失やシステム障害の防止につながる作業のひとつです。
企業にとってシステムバックアップが重要な理由はいくつもありますが、なかでも大きな理由としては、次の3点が挙げられます。
システム障害やハードウェアの故障、サイバー攻撃、リプレイス(リプレース)やアップグレードなどがあった場合、バックアップを行っていなければ、そのままデータが損失してしまうでしょう。システムは常に稼働していることで業務を進められるため、システムがダウンするだけでも企業にとっては大きな損害です。さらにデータが損失してしまえば、その被害は甚大になる可能性があります。
センサーやカメラなどのエッジデバイスの普及によって、顧客データや製品データなどの、企業が得られるデータ量は年々増加の一途をたどっています。もし、データを管理するシステムが障害を起こし、データを損失すれば、企業は大きな資産を失うのと変わらないダメージを受けることになるでしょう。
システム障害やデータの損失が発生した場合、システムバックアップを行っていれば、バックアップからシステムデータの回復が可能です。すぐにシステムデータの回復を行えば、システム障害によりシステムが止まってしまう時間を最小限にできるため、業務への影響も抑えられます。
データを保護するのであれば、データバックアップで問題ないのではと思うかもしれません。もちろんデータバックアップも重要ですが、企業にとってはシステムバックアップでなければならない理由があります。そのためにはシステムバックアップとデータバックアップの違いを理解しておく必要があるでしょう。具体的には、次のような違いがあります。
データバックアップとは、例えば、社員が作成したExcelやWordなどのファイルや、メール文章などのデータを対象としたバックアップを指します。
これに対し、システムバックアップでは、OSやアプリケーション、システム設定ファイルなど、システム全体をバックアップの対象とします。
データバックアップでは、社員が間違って削除してしまったファイルや、システム障害や故障によって消失したデータなどがリカバリー対象となります。
これに対し、システムバックアップのリカバリー対象となるのは、OSやアプリケーションといったシステム全体です。システム障害や故障などが起きた際に、システム自体を復旧させることが主な目的となります。
システム障害が起きた時に、データバックアップしか行っていなければデータは復元できてもシステムの復元はできず、業務は停止したままになります。
そのため、データバックアップだけではなく、システムバックアップも行い、万が一の際に業務停止時間を最小限に抑えることが重要なのです。
実際にシステムバックアップを行う方法について解説します。
システムが稼働している状態で行うバックアップ方法です。差分バックアップ時に効果的な方法で、システムを停止させる必要がなく、業務への影響は抑えられますが、量が多いと時間がかかります。
システムを完全に停止させたうえで行うバックアップ方法です。システムを完全にバックアップしたい場合に効果的な方法で、ファイルやデータの整合性も保証されます。ただし、システムが停止してしまうため、頻繁に行うと業務への影響が大きくなるでしょう。
システムバックアップによって企業が保有するデータの損失を防ぎ、万が一の際にもすぐにシステムの復元が可能になります。そこでシステムバックアップは、自社の社屋用サーバー室ではなく、データセンターで行うことをおすすめします。その理由としては、次の3点が挙げられます。
システムバックアップを自社の社屋内サーバー室などで行った場合、地震や火災、サーバー攻撃などの被害を受けて、システムとバックアップのどちらも損失するおそれがあります。これではバックアップを行う意味がありません。自社とは離れた場所に立地するデータセンターでシステムバックアップを行うことにより、BCP対策につながるのです。
BCP対策について詳しくは、「BCP対策とは?その目的や策定方法、注意点などを解説」をご覧ください。
システムバックアップはデータバックアップとは異なり、システム全体のバックアップをするため、データ量が膨大になる可能性があります。そのため、自社サーバー室では保存しきれないといったケースも少なくありません。あえて全データを保存できるほどの大容量サーバーを固定的に保有しようとすれば、コストも増大するでしょう。
データセンターであれば、運営会社によって異なるものの、同一のデータセンターで大規模なストレージをサービスとして提供している場合があり、膨大なデータを保存可能です。もし大量のデータを保有している企業であれば、ストレージシステムの利用を検討しておきましょう。また、高速のネットワーク接続が確保されているケースが多く、バックアップデータの転送や復元を迅速に行えるでしょう。
データセンターは、高度なセキュリティ対策が施された施設であり、監視体制も整備されています。そのため、自社サーバー室で保存・管理するよりもセキュリティリスクの軽減が可能です。
なお、データセンターについて詳しくは、「データセンターとは?5つのメリットと失敗しない選び方を徹底解説」をご覧ください。
システムバックアップとは、コンピューターシステムにあるデータや設定、ソフトウェアなどの保護を目的として、OSやアプリケーションを丸ごとバックアップすることです。万が一、システム障害でシステムが停止してしまっても、迅速に復元を行うことができ、業務への影響を最小限に抑えられます。
企業が扱うデータ量の増加に伴い、システムバックアップの重要性は年々増しています。自社の社屋内サーバー室などにシステムバックアップを行っている企業も少なくありませんが、そのようなシステムバックアップは、BCP対策やセキュリティの面で不安が残るため、データセンターの活用をおすすめします。
STNetが提供する、西日本最大級で国内最高水準のデータセンター「Powerico」は香川県にあり、首都圏とは異なるユーラシアプレートに属し、管轄する電力会社も異なるため、BCP対策として最適な立地です。また、建物自体も最高水準の堅牢な施設と高いセキュリティシステムを備えており、お客様のデータをしっかりと守ります。
システムバックアップの重要性を認識しているものの、自社サーバーに不安を感じている際には、お気軽にご相談ください。