マネージドサービスとは?メリット・デメリットや
フルマネージドサービスとの違いについて解説

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サーバーやネットワークの運用・保守にまつわる業務は多岐にわたるため、人材の確保やコストの負担を感じている企業は多いでしょう。そのような企業の悩みを解決してくれるのが、マネージドサービスです。マネージドサービスを利用しサーバーやネットワークにまつわる負担を軽減することで、人材リソースを知識や技術を必要とするDX化にシフトさせることができます。本記事では、マネージドサービスのメリットとデメリット、フルマネージドサービスとの違いをわかりやすく解説します。

マネージドサービスとは

マネージドサービスとは、サーバーやネットワークの運用や保守・管理を部分的に外部委託できるサービスです。マネージドサービスは「マネージドサービスプロバイダー」と呼ばれる専門業者が提供しているものと、クラウド事業者やデータセンター事業者が提供しているものがあります。
委託できる範囲は事業者によって異なり、マネージドサービスプロバイダーの場合にはサーバー機器の調達、設計・構築から、各種設定、監視業務まで、サーバーの運用・保守に関する一連の業務を請け負う事業者が多いです。
クラウド事業者では、主に提供しているクラウドサービスに付随してマネージドサービスを提供しています。そのため、委託できる業務は限定されており、ネットワークやサーバーの管理のように基本的な部分のみを受け持つケースがほとんどです。
データセンター事業者は、委託できる範囲がさまざまであり、部分的なサービスのところもあれば、広範囲にわたったサポートを提供しているところもあります。
データセンターについて詳しくは、「データセンターとは?5つのメリットと失敗しない選び方を徹底解説」をご覧ください。

マネージドサービスのメリット・デメリット

マネージドサービスにはどのようなメリットとデメリットがあるのか説明します。

マネージドサービスのメリット

マネージドサービスのメリットは以下の3つです。

  • コア業務に集中できる
  • 専門知識や技術を用いて運用・管理できる
  • コストを均一化できる

マネージドサービスを利用する一番のメリットは、情報システム部門の社員がコア業務に集中できることです。サーバーを安定的に運用・保守するためには、日々監視し、定期的な作業・更新も必要となりますが、マネージドサービスを導入すればこれらの時間を大幅に削減できます。
また、マネージドサービスを提供する事業者はサーバーの運用・保守に関する知識や経験が豊富なので、社員を教育するよりも、効率よく安全にシステムを運用できるでしょう。
自社で専門知識がある社員を雇うこともできますが、高額な人件費がかかるうえに、夜間や休日に障害が起きれば時間外手当も必要となります。しかし、マネージドサービスの事業者に障害対応を依頼すれば、費用があらかじめ決まっているので、トラブルの有無によって費用が変わることはありません。サーバーの運用・保守にかかるコストを均一化できるのです。
このように、マネージドサービスの導入によってあらゆるリソースが安定し、健全な事業活動につながるでしょう。

マネージドサービスのデメリット

マネージドサービスのデメリットは以下の2つです。

  • IT管理に関するノウハウが蓄積されない
  • 他社への移行や自社での管理が難しくなる

マネージドサービスを利用することで、高度な専門知識を持つ社員を配置する必要はなくなりますが、自社内にIT管理の知識は蓄積されません。社員を育成し、将来的には社内でサーバーを運用・保守していきたいと考えている場合には、デメリットとなります。
また、マネージドサービスプロパイダーへの依存度が高くなるので、ベンダーロックインに陥る可能性もあります。ベンダーロックインとは、特定の事業者に依存した結果、技術面や費用の問題から他社サービスへ移行するのが難しくなってしまうことです。このような事態を防ぐためには、業務をマネージドサービスプロパイダーへ任せきりにしないよう注意しましょう。

フルマネージドサービスとは

フルマネージドサービスは、サーバーやネットワークの運用・管理に関する一連の業務を事業者に委託できるサービスです。マネージドサービスで受けられるサポートに加えて、フルタイムでの監視やトラブル対応も任せられます。マネージドサービスとの明確な違いはありませんが、フルマネージドサービスという名前通り、すべての業務を任せられると考えてよいでしょう。

マネージドサービスと比較したメリット

フルマネージドサービスは、マネージドサービスに比べてより充実したサポートを受けられることがメリットです。マネージドサービスでは、障害を検知しても復旧までは請け負っていないケースが多いですが、フルマネージドサービスなら対応も事業者に任せられます。事業者は24時間365日監視しているので、もしもトラブルが起きたとしても迅速に対応してくれます。すぐに対応することで、被害を最小限に抑えられるでしょう。
フルマネージドサービスの提供事業者はサーバー運用・保守のすべてを担うため、問題点も把握できます。専門知識を用いてシステム運用の改善について提案やアドバイスがもらえるので、自社に最適なシステムを構築できるでしょう。

マネージドサービスと比較したデメリット

フルマネージドサービスは、マネージドサービスよりも委託する業務が多くなることから、コストが高くなります。料金は事業者によって異なるので、必ず複数社を比較しましょう。また、フルマネージドサービスはサーバー運用にかかるすべての作業を請け負いますが、事業者によって対応可能なサービスや監視体制に違いがあります。
コストを無駄にしないためには、自社の要望を洗い出して希望するサービスを提供してくれるフルマネージドサービスを選ぶことが大切です。事業者によっては、要望に合わせてサービス内容をカスタマイズできるところもあります。
また、フルマネージドサービスは障害発生時の対応まで任せられますが、事前に対応方法についてのルールを決めておくことが重要です。マネージドサービスプロパイダーとの間で認識をしっかりすり合わせておかないと、障害対応で思わぬトラブルが起きてしまうかもしれません。

フルマネージドサービスがおすすめなケース

「情報システム部門の、サーバーやネットワークの運用・保守にかける時間を減らして、より重要な業務に集中させたい」「ITに関する知識がある社員が不足している」このような企業には、フルマネージドサービスがおすすめです。
フルマネージドサービスを導入することによって、情報システム部門の社員がコア業務に集中できるようになれば、生産性の向上が期待できます。自社に専門知識を持った社員がいない場合も、専門家の知識とノウハウを借りることによって、サーバーを安定的に運用できます。システムが安定すれば、自社が提供するサービスの品質も向上するはずです。

マネージドサービスでサーバー管理の負担を減らそう

マネージドサービスは、専門技術を借りてシステムを効率よく運用・保守できるサービスです。企業はマネージドサービスを利用することによって、IT情報部門の負担を減らし、コア業務へ社員を集中させることができるでしょう。STNetは、セキュリティレベルの高いデータセンター「Powerico(パワリコ)」にてサーバーを保管するハウジングサービスを提供しています。基本保守から緊急時の対応までさまざまなマネージドサービスを用意しており、お客さまのニーズに合わせてご利用いただけます。システムの運用・保守についてのお悩みがあれば、STNetへご相談ください。

この記事で紹介しているサービス

Powerico(パワリコ)

自然災害リスクの低い安全な立地と高信頼のファシリティ、多様な運用サービスで、お客さまのサーバーを安全に保管・運用します。