研究開発事例観光分野やスポーツイベント×ICT

Case Study

ドローンを活用した飛行体験型ライブ観光の実証実験

街イチバンの絶景スポットを
見たことのないアングルで

ICTによる新しい観光コンテンツの可能性を検証するため、香川県観音寺市の観光名所である「銭形砂絵」と「高屋神社天空の鳥居」において、普段は見ることができない「空」からの景色をドローンを通じてライブ映像で見ていただく「ドローンによる観光体験」の実証実験を実施しました。また、今回のドローン飛行は、2023年12月に新設されたドローン飛行制度「レベル3.5」に基づいて実施しました。

実証実験では、ドローンからのライブ映像を観光名所に設置した大型モニターで体験しました。また、ライブ映像は映像サーバを介して「インターネットライブ配信」するとともに、ドローン映像の映えシーンに観客がドローンを見送るシーンを加えた「記念動画」をフライト終了後に生成する機能も追加しました。観客は自身が主人公となる記念動画をその場でスマホにダウンロードして持ち帰ることができ、好評を得ました。

四国には魅力ある名所がまだまだたくさんあります。ドローンなどの様々なデバイスを用いて、地域の絶景スポットを見たことのないアングルで見ることができる仕組みを提供することで、地域の観光発展に貢献できるソリューションに繋げていきたいと考えています。

システム概要図※2024年8月銭形砂絵、9月高屋神社天空の鳥居で実験 ドローン(レベル3.5申請済のコースをWayPointで運行)からドローン送信機に接続し、ライブシアターやARグラスに映像を送信、同時に映像DXサーバーに送信し、そこから記念動画(観客が見送るシーンが入ったショートムービーをフライト直後にQRでダウンロードできる)、ライブ配信(運行管理や街の観光コンテンツとして利用可能)が行えます。※NeverSeenは、株式会社STNetと株式会社空撮技研の共同研究によるビジネス化実証実験プロジェクトです。本プロジェクトは、香川県観音寺市と株式会社STNetとの観光ICTに関する連携協定に基づいて実施しています。

太鼓台動態管理IoT「ここやきん」の実証実験

お祭りのDXで伝統文化の継承に貢献

GPSトラッカーの位置情報を活用する研究として、香川県観音寺市の太鼓台(ちょうさ)祭りを題材に、リアルタイムで太鼓台の位置と動きを確認できるWebアプリ「ここやきん」の実証実験を実施しました。

太鼓台ごとに取り付けた「ここやきんトラッカー」から送信される位置情報と揺れのセンシング情報を「ここやきんサーバー」に蓄積し、「ここやきんWEBアプリ」を通じて利用者のスマホやPCからアクセスできます。地図上には太鼓台の現在位置、イベント会場、臨時駐車場、臨時トイレなどが表示され、人や車の速やかな移動をサポートする仕組みの実証実験を行っています。

システム概要図※観音寺市植田地区加茂神社(2022年〜)、さぬき豊浜ちょうさ祭り(2023年〜)で実験中 ここやきんWEBアプリ(簡単アクセス!スマホ・パソコンでURLやQRからアクセスするだけ。設備表示・連続振動検知・移動経路表示・広告バナーが表示されます。)とここやきんトラッカー(GNSS位置情報と揺れをセンシングしてサーバに送信、今後は映像も取り扱う予定)をここやきんサーバ(位置情報、揺れ、映像、広告などのインプットを、AIなどで新たな価値に変化させるDX基盤)と接続。それにより、現在の動態を可視化:リアルタイムダッシュボード、映像×動態×AIによるハイブリッドコンテンツ、映像・動態を未来に残すデジタルアーカイブが実現。※ここやきんは、株式会社STNetと公立大学法人長野大学の共同研究によるビジネス化実証実験プロジェクトです。本プロジェクトは、香川県観音寺市と株式会社STNetとの観光ICTに関する連携協定に基づいて実施しています。