導入事例-TADANO

株式会社タダノ

南海トラフ地震に備えあり! 世界に冠たるクレーン会社が実践する
データセンターを活用した万全のBCP対策とは?

建設用クレーンのリーディングカンパニーであるタダノ。同社では、グローバルビジネスを支える情報システムの最適化を図るため、STNetのデータセンター「Powerico (パワリコ)」を採用した。決め手になったのが、堅牢性・信頼性の高いファシリティと、高品質なサポートサービスをワンストップで提供できること。万一の震災に備えられるBCP対策の強化に加え、運用管理業務も軽減され、情報システム部門がより生産的な業務に多くの時間を費やせるようになった。

ポイント

3.11で災害リスクの脅威を痛感 “止まらないシステム”を目指す

澤田 憲一氏

建設用クレーン、車両搭載型クレーン、高所作業車などの世界的メーカーとして知られるタダノ。近年は中古クレーン車の資産価値の向上や取引支援にも力を入れるなど、厚みのある事業展開によってさらなる顧客満足度の向上に努めている。

高い国際競争力を誇る同社のビジネスを支えているのが、グローバル標準のITシステムである。「国内主要拠点はもちろん、海外の拠点も同じシステムを利用しているため、安定稼働は重要なミッション。システムが止まれば、その影響は世界中の拠点に影響し、お客様に大変な迷惑をかけることになります」と同社の澤田 憲一氏は語る。

そこで同社は古くから本社で運用するサーバールームの耐震対策などを進めてきた。しかし、その取り組みの抜本的な見直しを迫る事態が発生した。2011年3月11日に発生した東日本大震災である。

距離的に離れたところでの発災だったため、システムに直接的な被害はなかったものの、津波による浸水や停電によるシステム停止の脅威を痛感させられたという。しかも、本社のある四国は南海トラフを震源域とする巨大地震の被災警戒エリアに含まれている。「大規模災害でもシステムを継続運用できる環境整備の必要性を強く認識しました」と澤田氏は振り返る。

ティア4レベルの堅牢性・信頼性と運用保守を含めた一括対応を評価

システムの運用管理も大きな課題だった。サーバー環境は仮想化による集約を図っているが、グローバルビジネスを支える仮想マシン台数は100台超におよぶ。「システムの停止は許されないため、担当者が毎朝、稼働状況を目視で確認していました。情報資産を守るためのバックアップ作業も欠かせません」と同社の川原 正人氏は説明する。その結果、サーバー監視に1カ月で40時間、週次で行っていたデータバックアップの作業に半日程度費やすなど、運用作業にかなりの工数が割かれていた。

BCP対策を強化するとともに、日々の運用管理の負荷軽減を図りたい—。その解決策として同社が選択したのが、STNetのデータセンター「Powerico( パワリコ)」である。

Powericoは日本データセンター協会(JDCC)が制定した設備基準で最高水準のティア4レベルをクリアし、建物の耐震構造やセキュリティに万全の対策を施している。電源設備や通信網の冗長化に加え、非常用電源で72時間稼働することも可能だ。立地条件に優れ、津波や液状化のリスクも低い。

ファシリティの耐災害性だけでなく、通信サービス、運用・保守までワンストップで提供している点も評価した。

こうして同社はすべてのシステムをPowericoへ移行することを決断。業務への影響を回避するため、2013年12月末のわずか3日間で約100台の仮想サーバーの移行作業を完了させた。主要拠点とPowerico間はSTNetが提供するセキュアな高速イーサネット専用サービスで接続し、外部のインターネット接続環境もデータセンターに集約する構成だ。 その後、収容台数を順次増加し、現在は仮想サーバー約150台を運用しているという。

24時間365日システムの監視・保守を行うとともに、定期的なリソース管理や作業を代行。運用管理の負担を軽減している

被災リスクを低減し安定性も向上 生産的な業務への注力体制を強化

移行によって、BCP対策は一段と強化された。「Powericoにサーバーを収容することで、地震や台風などの災害による被災リスクを劇的に低減できます。この安心感は何物にも替えがたい」と澤田氏は評価する。

システム運用の継続性も高まっている。本社内で運用していた時は、法令で義務付けられた受電設備の定期点検が年1回必要で、その間システムを停止せざるを得なかった。「現在は電源設備の整ったデータセンターに収容しているため、24時間365日のシステム稼働が可能です。この安定性はグローバルビジネスを推進する上で大きなメリットです」と川原氏は満足感を示す。

懸念だった運用管理の負荷も軽減できた。「STNetには機器目視点検をお願いしています。毎日、異常がないか目視で確認し、異常があれば即座にメールや電話で通知がきます」と川原氏は話す。日々の監視作業に加え、週次で行うバックアップ作業も委託している。「STNetには基幹システムのデータバックアップ作業およびバックアップ媒体の郵送作業を代行してもらっています。将来はオンラインバックアップに切り替えていきたいと考えています」(川原氏)。

こうした一連の取り組みにより、情報システム部の業務にも好影響が生まれつつある。「これまで費やしていた時間をアプリケーションの開発や戦略的なIT活用の推進など、より生産的な業務に回せるようになりました」と澤田氏は話す。

製造業ではIoTやビッグデータを使った新たな価値創出を図る動きが活発だ。この流れが加速していけば、扱うデータ量もより膨大なものになる。また国際競争力をさらに高めるためには、グループ業務のグローバル標準化も加速していく必要がある。「そのための基盤としてクラウドの活用も考えていきたい」と話す澤田氏。Powericoを活用し、グローバルビジネスを支えるインフラ基盤の守りを固めたタダノ。今後は攻めのIT活用を推進し、建設用クレーンのリーディングカンパニーとして、さらなる成長を目指す構えだ。

川原 正人氏
PROFILE

社名 : 株式会社タダノ   所在地 : 香川県高松市新田町甲34番地   資本金 : 130億2156万8461円
社員数 : 単独 1505名、連結 3433名(2016年3月31日現在)

事業概要 :建設用クレーン、車両搭載型クレーン、高所作業車などの製造・販売。国内に4工場・10支店・23営業所を展開するほか、海外にも米国、中国、ドイツ、タイに生産拠点を構える。現在は「(移動機能付)抗重力・空間作業機械」という新たな事業領域を開拓し、付加価値の高い製品・サービスの開発と品質・生産効率のさらなる向上に力を注ぐ。
URL http://www.tadano.co.jp

掲載している所属部署名、役職名は2016年10月時点のものです。

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